変革とWebマーケティングへの加速
1. 働き方の変革とDXの加速
2020年に中国武漢から端を発した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、瞬く間に世界的なパンデミックを引き起こしました。日本も例外ではなく、この危機的な状況は、オンライン会議やテレワーク、リモートワークといった「働き方改革」を一段と推進し、働く環境を大きく変貌させました。
特に象徴的だったのが、リモートワークを進める上で問題となった「押印のための出社(押印出社)」です。これに対し、内閣府、法務省、経済産業省は2020年6月19日に「押印についてのQ&A」を公表し、「契約書に押印は必ずしも必要ない」という見解を明確に示しました。この見解は、社内規定の見直しと業務のテレワーク対応を促し、DXの方向へ加速度的に進むきっかけとなりました。
また、FAX出社など、すでにメールやインターネットFAXなどの代替手段があるにもかかわらず、現場の慣習や「便利性」から不要論が上がりにくかった業務も、パンデミック下では人との接触機会を避ける必要性から、改革反対派からのバイアスが抑えられ、変革が進みやすい状況となりました。政府の補助金活用なども後押しとなりましたが、痛みを伴わない改革にとどまり、本質的な変革にはまだ道半ばという側面もあります。
2. コロナ禍で堅調なWeb関連市場
コロナ禍により企業のリモートワークが全面的に推進され、事務作業のオンライン化が一層進みました。
- コミュニケーションの変化:オンライン上でのコミュニケーションは、メールよりもチャットが主流となり、Zoomなどの手軽なオンライン会議ツールの登場により利用が拡大
- クラウドサービスの導入促進:クラウドサービスの大半がサブスクリプション(SaaS)形式であるため、煩雑な紙の契約書などが不要となり、スムーズな導入が可能に
3. インサイドセールスへの移行とマーケティングDX
人の流れが抑制され生活環境が大きく変わる中で、インターネットからの集客に力を入れる事業所が急速に増えました。
インターネットからの問い合わせに対応する営業手法は、反響営業、すなわちインサイドセールスと呼ばれています。この考え方は、従来からホームページ集客に成功している企業にはありましたが、ここ数年で大方主流となりました。
インサイドセールスの業務は、オウンドメディアのアクセス解析やWebマーケティングによるWebからの集客がメインとなります。そのため、営業担当者が外へチラシを配るなどの活動は減り、社内で電話、メール、コンタクトフォームからの問い合わせを待つ形にシフトしています。
インターネット広告の現状
この流れは、広告市場にも明確に現れています。電通グループの発表したデータ(2021年)によると、2020年の日本の総広告費はパンデミックの影響で減少しましたが、「インターネット広告費」は成長を続け、「マスコミ四媒体広告費」に匹敵する2.2兆円規模となり、総広告費全体の36.2%を占めました。さらに、矢野経済研究所の調査では、インターネット広告は2023年度には約2.8兆円まで拡大すると予測されており、パンデミックがマーケティングの主流をWebへと加速させていることがわかります。
顧客ニーズが多様化する中、Webマーケティングは潜在顧客への認知からリード化、顧客化、購入に至るまで、かなり広範囲で解析できるのが特徴です。この仕組みを集客に活かさない手はありません。
革新的な企業では、MA(マーケティングオートメーション)ツールの導入など、インバウンドマーケティングに対応する仕組みを構築しています。まさに、マーケティングにおける「攻めのDX」が本格的な潮流になってきたといえるでしょ





